Kubo san chi

生育と収穫

01.

掛け流しと聞くといい温泉のイメージですよね。でも、⽥んぼでは⼊ってくる⽔がそのまま出ていくと、⽥んぼに溜まった栄養もいっしょに出ていくので、稲の⽣育に影響が出ます。⽔が減ったら減った分の⽔を⾜す。⾯倒でも稲のことを第⼀に考えて、⽇々200枚の⽥んぼを⾜で⾒回ります。

02.

私たちの⽥んぼでは、疎植栽培と⾔われる、⼀般的な稲作よりも⾯積あたりの本数を少なくして間隔を広く植える⼿法で育てています。⾵通しがよく、⽇が根元まで当たる環境は、苗の段階で丈夫に育てられた稲だからこそできること。健康な稲は、⽶の⼀粒⼀粒までよく栄養が⾏き渡ります。

03.

秋、⻩⾦⾊に輝く⽥園⾵景は⾒事です。特に⼣⽇が差し込む時間帯は⼀年で最も美しい⾵景になります。私たちにとっては、勝負どころ。毎⽇穂先の⾊付き具合を⾒て、⽔分計で⽔分量を測ります。刈り遅れてしまうと乾燥が進み、艶のないパサパサのお⽶になってしまうのです。

04.

収穫後、お⽶は保存のために乾燥機にかけて乾燥させます。⼤型の機械を使うため、時間も灯油代もかかる作業です。なので味は落ちても⽥んぼで乾燥させる農家さんが多いのも事実。そのほうがラクな上、卸売りでは乾燥の⼿間が省けて灯油代の請求が減り、収益も出るのです。

MY RULE

⼀本の穂に110〜120粒のお⽶が実ります。穂は⼀⻫に熟さないため、成熟前の⻘⽶が含まれています。収穫後に成熟が進むことを⾒越して、まだ2割ほどの粒が⻘いうちに収穫をすると、おいしいお⽶になります。⼀般的には⼀⻫に収穫しますが、⽥んぼごとに収穫に最適な時期を⾒極め、時期をずらしながら収穫します。

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